目次
● 屋根塗装で雨漏りしボロボロに腐ったスレート屋根。
● 施工不良で雨漏りしたスレート屋根。
● トタン屋根の先端が腐って台風で剥がれないか心配。部分修理が可能か無理か?
既に施工されたガルバリウム屋根に施工不良がありました。
(スレート屋根とはカラーベスト・コロニアル屋根のことです)
1:屋根塗装で雨漏りしボロボロに腐った。茅ヶ崎市のスレート屋根工事。
屋根塗装で雨漏りしている屋根は非常に多いです。
特に、屋根修理と屋根塗装を同時に依頼した場合、野地板まで腐ってしまう例が増えています。
こちらのお客様は「知り合いの業者にカバー工法を勧められているが、適切な工事方法を提案して欲しい」とのご依頼でした。
屋根診断
現在の屋根はスレート屋根(コロニアル)。
屋根は、塗装後の雨染みが屋根全体に見られましたが、棟包みに沿った雨染みもあったため棟内部にまで雨水が入り込み傷んでいる可能性がありました。
1階は勾配が緩い部分があり、そこにも同じスレート屋根が施工されていて多くのひび割れが見られました。
結論として、カバー工法ではなく葺き替えが適切な施工法であると茅ヶ崎担当職人がお客様へ提案させて頂きました。

屋根塗装で雨漏りしたスレート屋根
屋根の痛み
実際に棟包みを外してみると棟内部の笠木は腐って白カビが生えていました。
さらにルーフィングも劣化して穴が空いた影響で野地板だけでなく屋根の骨組みまで腐っていました。
傷んだ木部を全て取り換えてから横葺きのガルバリウム鋼板で葺き替えることに。
1階にある屋根勾配の緩い屋根は、縦葺きガルバリウム鋼板(心木有り瓦棒)⇒いわゆるトタン屋根に葺き替えました。

屋根を剥がしてみたら屋根骨組みまで腐っていました
ガルバリウム鋼板屋根の工事方法
下の左写真は、ガルバリウム鋼板本体棟部の立ち上げ加工をしている写真です。

ガルバリウム鋼板屋根への葺き替え工事
この立ち上げ加工をしている屋根業者は殆どいませんが、実はこれがメーカー施工規定を守った工事方法で当たり前に行われるべき事なのです。
この加工は、棟廻りから雨水が入り込むのを防ぐためのものです。
手間や時間が多く掛かるぶん費用も多く掛かりますが、工事後の雨漏りトラブルや棟包みが台風で剥がれるのを防ぐなど工事完了後に余計な追加費用が掛からない。
非常に費用対効果が高くトータルコストで計算すると結局一番安い屋根工事になります。
ご注意:野地板が傷んでいるかどうなど考えずにカバー工法を勧める業者がいます。
野地板が劣化したままカバー工法してしまうと台風で屋根が剥がれてしまいます。
2:「また施工不良が起きては困るので」
茅ヶ崎市でのコロニアルグラッサ葺き替え事例。
スレート屋根で意外と多く見られる施工不良。
新築時からの場合もありますし、途中でスレート屋根を葺き替え直した場合などにも見られます。
こちらのお客様は新築時の施工不良によって雨漏りした例です。
再度スレート屋根への葺き替えをご希望で、他社にも見積してもらったそうですが「また施工不良が起きると困る」と当サイトにご依頼頂いた例です。
施工不良の原因
屋根を見て頂くとスレート屋根に隙間が空いているのが分かると思います。
これは下地に杉のバラ板が使われていて野地板の強度が弱かった場合や、スレート屋根を固定する時に釘を強く打ち込み過ぎた場合に起こります。
この屋根は野地板が杉のバラ板ではなかったので釘の打ち込み過ぎと考えられます。
釘を打つ位置は屋根材の上部で、今は上段の屋根によって隠れていますが釘を強く打つと上部が下がり、下部にある屋根材の先端が持ち上がってしまいます。
この現象は専門用語で言う「口開き」というものです。
口開きで屋根の先端が持ち上がる雨水が入り込み易くなることから雨漏り原因になります。

スレート屋根本体の浮き=口開き
雨漏りによる影響
こちらのお客様宅では台所に雨が漏ってくるとの事でしたが、天井裏を見てみると屋根材を固定する釘穴に雨染みが見られました。
さらに屋根裏面の軒天も雨漏りで腐っていました。

天井裏の雨漏り跡と軒天の腐り
2種類の屋根材を使い分けて
新しい屋根材は、今までと同じスレート屋根でカラーベストシリーズのコロニアルグラッサを使用。
以前のコロニアルより1ランク上のグレードになっており耐候性に優れています。
バルコニー下の屋根は、バルコニーを支える柱が屋根を貫通しているため、コロニアルでは雨仕舞の問題があるため自由に加工可能なガルバリウム鋼板屋根に変更しました。
ガルバリウム本体を自在に加工しての雨仕舞工事には非常に高い技術が必要とされます。

スレート屋根の葺き替え、コロニアルグラッサへ
3:「トタンが台風でめくり上がる心配がある」
茅ヶ崎市でのトタン屋根葺き替え事例。
3-1:1階のトタン屋根、修理から葺き替えに
「トタン屋根が老朽化し、屋根の縁が台風などでめくり上がる心配があるので、縁だけの部分補修が可能か、それが無理で葺き替え等が必要かを知りたい」とのご依頼でした。
トタン屋根の痛み
屋根本体(ドブ)の先端部が腐ったトタン屋根。
以前の修理方法は、ケラバ部分には軒先水切りを取り付け。
浮き上がりそうになったな屋根本体は、上から笠釘で固定するという、いい加減な修理がされていました。
トタン屋根の専門業者であれば決して行わない修理方法です。
「お客様から聞かれた部分補修が可能か?」については、この部分だけであれば補修は可能です。
方法としては、ケラバ部分は上から下までの一列を取り換える事が出来ますし、軒先の腐りは腐った部分を切り取って入れ替える事も出来ます。
ですが、こちらの屋根はここ以外にも傷んでいる所があったため全体を葺き替える必要がありました。

業者がトタン屋根を修理した方法
傷んだトタン屋根を全て剥がし、ケラバや広小舞の腐った木材を取り換え、構造用合板を重ね張りして補強しました。

トタン屋根の野地板取り換え
トタン屋根の葺き替えと霧除け張り替え
以前のトタン屋根は、高くなったカッパという部分にタルキが入った心木有り瓦棒という屋根でした。
以前と同じトタン屋根に戻すことも可能でしたが、今回は雨水が入り込みにくく見栄えが良い「たてひら葺きのスタンビーTL-455」に葺き替えました。
棟部からの雨水侵入を防ぐため屋根材本体を立ち上げ加工するのは当たり前ですが、棟部は自社加工した棟包み下地を取り付けてから棟包み本体を取り付けるといった二重の安全策を施しました。
トタン屋根の修理や葺き替えをする場合の豆知識として、工事を依頼する場合は「三晃式トタン屋根」を工事できる職人に依頼することをお勧めします。
「三晃式トタン屋根」を工事できる職人は少数ですが施工技術が非常に高いので失敗することがありません。
今回は窓上の霧除けトタン屋根も腐っていたので下地を張り替え、ガルバリウム鋼板を現場加工して全て新しくしました。(下写真3枚目)

トタン瓦棒をたてひら葺きに葺き替え
3-2:2階のガルバリウム鋼板工事に問題あり
実は、こちらのお宅は2階屋根をガルバリウム鋼板に葺き替えてありました。
葺き替え後あまり時間が経っていないようなので何故1階トタン屋根も同じ会社に頼まなかったのか?
と疑問に感じたのですが、どうやら初めに載せた写真、2階を工事した業者がトタン屋根を修理したようなのですがトタン屋根の修理方法を見て工事を頼んでもダメだと思ったのかもしれませんね。

雨漏りする可能性が高いガルバリウム鋼板屋根
ガルバリウム鋼板屋根には様々な問題がありました。
2階のガルバリウム鋼板屋根ですが一見きれいに仕上がっているように見えます。
高い所にあるのでお客様では分からないかもしれませんが、様々な問題がありました。
まず
1:雪止め金具がステンレスではない。
これは年数が経つと錆びてきて屋根を錆びさせる原因になります。
2:屋根の棟包みが浮いていて中の笠木が見えている。
これはメーカー施工規定を守っていない証拠であり雨漏りの原因です。
3:棟包みを固定するのに鉄釘が使われていて既に錆び始めている。
錆び難い材質のガルバリウム鋼板に錆びる釘を使うなど問題外です。
4:必要な役物が使われていない。⇒これが最大の雨漏り原因です。
多くのお客様は、業者間の見積金額を比較して安い所に頼むと思います。
しかし、安いには安いなりの訳がある事を知ってください。
安くなった分は数年後に数倍の修理費用が掛かったり、もう一度一からやり直しになる例も多くあります。
雨樋
3枚目の写真ですが、この屋根を工事した業者さんは屋根を流れ落ちてきた雨水が雨樋に入り込むように特注の軒先唐草を取り付けていました。
それでも雨水が雨樋から漏れていたので今回一緒に取り換えて欲しいと依頼頂きました。
雨樋を固定するために使われていたのは打ち込み金具という物。
実は、この金具は屋根の出幅に合わせて打ち込む深さを自在に調節できるようになっています。
それを知っていれば特注の軒先唐草を使う必要もなかったのですが・・・
雨樋は面内金具に変更し、軒樋をエスロン丸トップ105に取り換えました。
【茅ヶ崎市は海が近く、強風の影響を受けやすい地域】
ガルバリウム鋼板への屋根葺き替え・カバー工法をする場合。
塩害によってガルバリウム鋼板屋根が錆びて屋根塗装が必要になったり。
強風による棟包みの剥がれ・棟飛び。その後の雨漏り。
など、茅ヶ崎市は地理的な影響を受けやすい地域のため屋根材メーカーの施工仕様を守った工事がされているか?が非常に重要です。
しかし、メーカー施工仕様を守って工事している業者は全体の1割程度しかいないため、どの業者に工事を依頼するかが重要です。
ガルバリウム鋼板屋根への変更をお考えの場合は、屋根無料見積.comへご依頼下さい。
高い専門技術を持つ職人がメーカー仕様を遥かに超える屋根工事を提供させて頂きます。
因みに今回の工事は神奈川県の公共工事も行う屋根専門職人が担当させて頂きました、どこに頼むより技術が高く安心です。