他業者から出された屋根カバー工法の見積書。
そこに書かれた金額を見てネットを調べた結果、不安を感じたそうです。
カラーベスト・コロニアルから金属屋根(ガルバリウム鋼板)へ葺き替え。
家が建ってから20年近く経っていますが、あと30年くらいは屋根を持たせたいと考えていらっしゃいました。
屋根表面の痛み
屋根塗装を一度されていましたが2階だけでなく1階の屋根も広範囲に渡り変色していました。
カラーベストが欠けた所、ひび割れもありましたが、前回の塗装時に浮いていた棟包みを固定するためカラーベストに直接釘を打ち込んだことで生じたひび割れもあります。
塗装後に棟包みが浮き上がってきたと思える所もありましたが、この状況であれば屋根をカバー工法することも可能な状態ではありました。
カバー工法にしなかった理由
カバー工法は葺き替えに比べて工事工程が少ない分費用を安くできますが、屋根が重くなるというデメリットがあります。
カラーベスト屋根の重さは1坪あたり68g、そこに1坪あたり16.5kgの金属屋根(ガルバリウム鋼板)でカバー工法すると85kgの重さになります。
これに対し葺き替えだと、68kg→16.5kgと軽くなり、カバー工法85kgの約1/5。
実際には屋根葺き替えの場合、構造用合板での増し張りが必要になることもありますが、その重さを加えてもカバー工法の1/3以下程度と軽くなります。
屋根葺き替えは、屋根が軽くなることで地震による被害を受けにくくなるというメリットがあります。
複数の理由がありました。
こちらのお客様は、現在屋根の修理が必要な状態であること。
屋根塗装しても直ぐに変色して見栄えが悪くなる可能性が考えられること。
あと30年屋根を持たせるには修理や塗装より屋根を変えた方が返って維持費が安く済むと考えました。
工事方法としては、いつ起こるか分からない地震対策として屋根を軽くしておいた方が安心なので屋根の葺き替えを選択されました。
30年持つ工事
今まで使っていたケイミューのカラーベスト・コロニアルを剥がします。
野地板は腐っていなかったので新しい構造用合板を増し張りしてルーフィングを施工。
新しい屋根材はガルバリウム鋼板屋根のニチハ・センタールーフ-横暖ルーフを使用。
屋根を30年持たせるには工事後の雨漏りトラブルを起こさない施工が必要ですが、金属屋根専門職人によりメーカー標準施工法を超える二重・三重の安全策が施されています。