トタン屋根で注意すべき ⇒野地板重ね張り工事
トタン屋根の工事をお考えのお客様はご注意下さい。
トタン屋根はどの業者に声を掛けても良いという訳ではありません。
どの業者も対応できると言うでしょうが、トタン屋根専門の業者以外に依頼すると施工技術・施工法が全く違うため失敗する確率が非常に高くなります。
こちらのお客様は雨漏りしたので近くの業者に見てもらったそうですが、トタン屋根の上に直接野地板を重ね張りして縦葺きタイプのガルバリウム鋼板を載せる工事を勧められたそうです。
でも金額が高いので違う工事方法はありませんか?と藤沢市から連絡頂きました。
まずトタン屋根の工事方法ですが、専門業者であれば、トタン屋根の上に野地板を重ね張りする工法をお勧めする事など決してありません。
この工法を勧めるという事から、トタン屋根をきちんと工事できない業者=専門業者ではない。という事が分かるのです。
トタン屋根が専門では無い業者が勧める工法の弊害

トタン屋根に野地板を増し張りして葺き替えたら骨組みまでボロボロに
今のトタン屋根に野地板を重ね張りする工法は、弊害があり非常に危険な工法ですが、この工法を勧める業者は非常に多く存在します。
この写真は、今回こちらのお客様が業者から勧められた「野地板を重ね張りする工事方法で雨漏りした」と連絡頂いた横浜市在住”A様”の事例ですが、野地板重ね張り後にアスファルトシングルという屋根を施工した例です。
その結果、野地板が腐っただけでなく屋根全体を支える骨組みに加えて、破風板・鼻隠し板まで腐ってしまい屋根が落ちる寸前まで傷んでいました。
“A様”は前回工事した業者に、それぞれの工事単価がいくらなのか?
その業者から出された工事単価だけを比較をして、どんな工法をするかには興味が無かったそうですが、この状況を見てとても後悔されていました。
正しいトタン屋根の葺き替え方法
トタン屋根を剥がしてみるとタルキが腐っていました。
谷廻りは、タルキだけでなく金属の谷樋がボロボロに腐り、谷樋の下にある下地の杉板と一部の骨組みも傷んでいました。
そして屋根を固定するため、屋根を張り始める上で最も重要な役目をする軒先唐草を取り付ける広小舞(木材)は腐って無くなっていました。
これだけ木部が傷んでいては、業者が勧めた「トタン屋根の上に野地板を重ね張りする工法」では、きちんと野地板を固定できなかったことが分かるのではないでしょうか?
正しいトタン屋根の葺き替え方法は、傷んだ部分の下地を修理・補充する。
その後、タルキを取り付けて新しいトタン屋根に葺き替えるという当たり前で単純な方法でしかありません。
ですが、この工事を出来ない業者があまりに多過ぎるのです。
技術や経験の不足する分を埋めようとする作業が、工事を複雑化するだけでなく工事後の雨漏りリスクを高めてしまいます。
トタン屋根は、正しい工事方法を行う事が一番確実で間違いなく、一番安上がりな方法です。
1階屋根も2階と同じように全て葺き替えさせて頂きました。
屋根面積64坪という大きなトタン屋根、今まではご主人がご自分で塗装をされていたそうですが、屋根に上がり慣れていたことから、毎日工事を間近で見ていたそうですが「見事ですね!」と感心されていたそうです。