瓦屋根を葺き替えようと知り合いの業者に見積してもらったが異常に高いような気がすると連絡頂きました。
見積書を見てみると、どの項目も高く設定されていて、お知り合い価格ではなくボッタクリ価格になっていました。
瓦からガルバリウムへの屋根葺き替え。
瓦屋根の形状は入母屋形式。
この形の屋根は、工事後の雨漏りなどトラブルが起こり易い屋根ですが、遠くからでも良いから腕の良い業者を紹介して欲しいとのご依頼で大阪の業者さんが担当させて頂く事になりました。
入母屋部分の屋根工事。
この瓦は土葺き施工されていましたので瓦と葺き土を撤去して葺き替えることに。
入母屋屋根は様々な方向から雨水が流れ込む構造になっているため、その所々で雨漏りの可能性を排除するための雨仕舞を考え工事する必要があります。
必要な部材を使わずに簡易的な工事をしてしまう業者も多くいますが、全てが雨漏り原因になります。
入母屋廻りの葺き替え工事。
入母屋廻りも棟違い、葺き降し、谷樋などがあり複雑で雨漏りし易い構造になっています。
このような屋根は工事が難しいですが仕上がると非常に美しい屋根になります。
1階屋根の工事。
1階の屋根も瓦・葺き土を撤去して葺き替えましたが、瓦屋根からガルバリウム鋼鈑に葺き替えで困る部分があります。
それは屋根から外壁へと続く壁際部分にある”のし瓦”。
何段も積み重ねられたのし瓦を撤去してしまうと、その高さ分だけすっぽり隙間があいてしまうため壁際に雨押えを取り付けても見栄えが悪くなってしまいます。
そこをキレイに仕上げるのが職人の技術でありセンスなのですが、今回は壁と同じ色のガルバリウム鋼板の平板を加工して取り付けることで出来るだけ違和感を感じにくいようにしました。
今回は地震対策としての瓦葺き替えでしたが、こちらの屋根面積は68坪。
瓦は土葺きの瓦屋根でしたので屋根の重さは約15トンありましたが、ガルバリウム鋼板に葺き替えた事で屋根の重さは約1トンと大幅に軽くできました。
実際には構造用合板などの重量も加わりますが、それでも約3トンまで軽量化されました。